君想歌

「怪我はしてるが無事なんだな」

確かめるように土方は
悠に問う。

「はい。
明日には目を覚ますかと」


「分かった。
わざわざ報告まですまねぇ。
和泉をよろしく頼む」


一件落着のようです。

さっさと旅籠に戻りたい……。


吉田さんは土方に随分と
信用されているようですね。


提灯無しで月明かりを頼りに
夜道を歩く。


しばらく和泉さんは旅籠に
泊まるでしょうし。


包帯と薬を吉田さんに
預けておくのが得策ですか。



旅籠に戻る前に家に寄り、
要るものを風呂敷にまとめる。

「だぁぁあ……。疲れた」


その最中に家に我が物顔で
入ってきた高杉さん。


「お疲れ様です」

眉を下げながら悠は
淹れたばかりの茶を
差し出す。