君想歌

土方の目の前に置かれた
懐刀を見て沖田は笑う。


「土方さん、切腹するんですか」

「するか阿呆っ」


バシッと手加減なしに土方は
沖田の頭をひっぱたく。


「痛っ。ですよね?
和泉の懐刀を汚したら
僕が許しませんからっ」


「「なにっ!?」」


沖田がさらりと言った言葉に
異常なまでに食いついた二人に
状況反射で後ろに下がる。


「なっ何なんですか!?」


徐々に引きつっていく土方の
顔にこてりと首を傾げる。


「何かあったんですか?」

「おい総司。
和泉がなんか厄介事に
巻き込まれたかもしんねぇ。
幹部集め……」


土方が言い終わる前に、
襖が控え目に開く。

開けた主の斎藤が声を掛けた。


「副長。
吉田の友人というものが門前に。
如何様に?」