君想歌

その頃、新撰組屯所。


「マジだっつーの!!」


原田左之助率いる十番隊の
報告に土方は難しい顔をした。

巡察の道で血だまりが
出来ていた。

普通ならば。

たかが浪士同士の喧嘩で
済ませればいい。


だが。


原田が近くに落ちていた懐刀を
持ち帰った。

どこかで土方は見た気がする。
思い出せそうで思い出せずに
土方は唸る。


「土方さーん!!遊びましょ?」


重くなった雰囲気に水を
差すようにして顔を見せたのは
毎度お馴染みの沖田だ。


返事も聞かずに部屋の中に
沖田は入ってきて原田の隣に
腰を下ろした。