君想歌

「駄々っ子ですか……」

「うん。
……食べちゃおっかなぁ」


和泉の頬を笑いながらつつく
栄太郎に危険を感じる。


食べるって何を?


そう聞く勇気など到底
ありわしない。


「食べたいけど我慢、か」


あぁ良かった、と安心して
肩の力を抜いた和泉だが。


かぷっ……。

また噛まれたぁぁあ!!



「あはは」


栄太郎、事あるごとに
噛みつくのは止めてくれ。