君想歌

屯所が栄太郎が出した
手紙で大騒ぎになっている。


そんな事など知るはずも無く。

呑気に二人は休みを
満喫している。

「離せ!!」

「嫌」

寝ている間に栄太郎も隣に
入っていて。


腰を左腕で捕まれているから
身動き出来ない。


「ちょっ……」

男の力に敵うはずも無く
おとなしくなった和泉を
栄太郎は抱きしめたまま。


「何歳児ですか、アンタは」


「二十三だけど」


しれっと返した吉田に
溜め息をつく。