12月の普通の日《短編》




「・・・ただいま」


家に帰り自分の部屋に一目散に駆け上がる。


そしてベットの上で泣き崩れた。


『ずっと一緒にいような』


『琴音はオレ様のお嫁さんになるんだ!』


そんな言葉が耳を掠める。


敦と私は幼なじみ。


家も隣で小さいころからずっと一緒だった。


『琴音!
大人になったら結婚しようね!!』


『うんっ!』


小さい頃の儚い約束。


この約束をしたとき、すごく嬉しかったのを覚えている。


敦は覚えてるんカナ。。。


中学に入ってすぐ、付き合い始めた。


ずっとお互いが好きだったから付き合っても関係が変わることはなかった。


『琴音、オレと付き合って?』


『うん!敦大好きっ!』


『ちょい!恥ずいから!』


抱きついた私に顔を真っ赤にして抵抗していた敦が思い浮かぶ。


何もかもが楽しかった。


敦といれば何もかも、乗り越えていける気がしたんだ。


高校もわざと2人で同じ高校を選んで登下校も一緒にしていた。


中学の頃、いや・・・


小さいころから変わる事のなかった私たちの関係。


その関係が今日。


高校3年の今日、ぷっつり途絶えた。


あまりにも唐突過ぎて半分ついていけない。


昨日まで2人で笑い合っていたはずなのに・・・。


どうして女なんか作ったの?


最低、ありえない。


本当にもう二度と顔なんて見たくない。


楽しかった思い出が脳裏をよぎる。


その一つ一つに涙が止まらない。


何を間違えてしまったの?


私には、分からないまま。


そしてきっと、この関係は終わってしまうんだ。


そんなあっけない終止符の打ち方に笑いさえ込み上げてくる。


・・・敦の女って誰なんだろーな。


そんな事を思いながら眠りに落ちた。


窓の外には、私の予想とは違う霙が降っていた。