12月の普通の日《短編》




「知ってる」


敦がそう言って笑った。


そしてどちらからでもなくキスを交わした。


優しさがあふれ出すような、そんなキスを。


そして私は敦と抱き合ったまま眠りに落ちた。








『琴音はオレ様のお嫁さんになるんだ!』


『琴音!
大人になったら結婚しようね!』


なんだ、敦覚えてくれたんじゃん。


あの儚い約束、覚えててくれたんじゃん。


大好きな、大好きな、君。


私たち結婚するってことだよね?


私たちずっと一緒に居られるってことだよね?


敦が私を迎えに来てくれるまで、私もじっとしちゃいられない。


私も走りださなきゃ。


私たちの未来を一刻も早く、掴むために・・・。



敦・・・。


私と出会ってくれて、ありがとう・・・。





振り続いていた霙もぴたりと止み、雲の間から見える夜空には零れそうなほど星が広がっていた。