だけど子どもって、やっぱりひとからの愛情を欲しがるもので。 両親を早くに亡くしてそういう環境で育った瑠花は、十分に愛されなかった。 だからなのだろうか。 瑠花はいまでも時々、ふと寂しそうな表情を見せることがある。 「……おーい、ゆう? なにぼーっとしてるの??」 「……!」 ヤベェ、ぼーっとしてた。 もう玄関の前だ……。