走り出した車は殆ど揺れることも無く、大きな家についた
ここに住む人が、これから私の親になる
両親が死んだあの事故で、その人もご両親が亡くなったらしい
「こちらでございます。」
連れてこられた先には大きな扉。三回ノックした後に、「入れ」
うわわわ、緊張してきたっ!
「・・・桜井冬華さんをお連れしました」
「よ、宜しくお願いします!」
「・・・佐々木、下がっていい」
「かしこまりました」
佐々木が扉を出ていけば、ぐるりんと椅子ごと振り返ったおじいさん
は、私をみた瞬間目を見開いた
ななななに!!?
「ふ、ゆかちゃん・・・」
「へ?」
「・・・な、わけないか。ごめんね、あまりにも知り合いに似てたから」
眉を下げて笑ったその人に、何故だか頭が小さく痛みを訴えた



