あぁ、愛しの執事様

言葉が出ない私に相手はさらに言葉を足す。

「あの人が恐いからみんな委員やりたがらなくて…ぐじになったんだけど運悪く当たっちゃって…」

言い訳にしか聞こえない言葉が虚しい。

どんなに言っても、きっと相手は来ないだろう。

サッカー部のレギュラーなんてそうそうなれるものじゃないだろうし…

何より私の断れない性格が災いして、つい

「…大丈夫です!週に一回だけですし!」

なんて、引き受けるしかなかったのだ。

相手は、私にいっぱいお礼を言い足早に去って行ってしまった。