あぁ、愛しの執事様

「それなら、大丈夫ですよ!」

笑顔で答えるものの相手の顔はまだ曇ったまま。

「…いや、もう一人って言うのがさぁ…」

相手はチラリと視線を動かした。

その先を追うと、一人黒板の文字を消している『執事様』。

………

「悪い、ホント!一応オレ、サッカー部のレギュラーなんだ!」

顔の前で両手を合わせる相手に視線を戻しても言葉が出ない。

これは、言い表し様がない。

幸か不幸か…