あぁ、愛しの執事様

「キミ、1年5組でしょ?オレさぁ2年5組なんだけど…」

少し表情を歪めながら視線を逸らす相手。

どうしたんだろう?

その先の言葉がなかなか出ないらしい相手に急かすように口を開いた。

「何かあるんですか?」

私の言葉に視線を戻す相手を見つめた。

日焼けした肌から口を開くにつれ、白い歯がチラリと見えた。

「…毎週の当番なんだけどさぁ…オレ行けないんだよね」

相手は申し訳なさそうに言う。

なんだ、そんな事か…

何を言われるのかわからなかった不安から安堵にかわる。