うわぁ。
この人デカイ・・・

響も背が高いけど
さらに高いな・・・

メガネをかけた真面目そうなオトコノコ。

響と同じブレザー。

同じ学校だよね。

今日は入学式だから
1年生かな。

「ありがとうございました」
アタシはピョコんと頭を下げた。

「花。
大丈夫?
スミマセン。
ありがとうございました。」

響もカレに向かって頭を下げている。

「碧~
オッス!」

向こうから友達らしきオトコノコが手を振っている。

「どういたしまして。
じゃあね。
花ちゃん。」

そう言って
手をヒラヒラ振りながら
運転席の方へ向かって歩いて行った。

あお君?青君?

「花のタイプだよなぁ。
メガネ男子(笑)
そしてオレもメガネ男子なのよん。」

響がアタシの頭をポンポン叩く。

「さ
降りよう」

そう言って響は足早に出口に向かった。

アタシは響の後を慌てて追いかける。

ここから歩いて川沿いを5分。

川に沿って桜が植えられている。

「この辺は少し咲いてるね」
「もう少し咲いてると素敵なのになぁ」

真新しい制服に身を包んだ高校生達が
同じような会話をしながら歩いている。

「わぁ
大きな学校」
アタシは校舎を見上げた。

西城高校。
アタシは今日からここの生徒になるんだ。

どんな出来事がアタシを待っているんだろう。
考えるととってもワクワクする。

「よろしくね」
アタシは小さく呟いた。