「先生は?」


初めての交わした言葉はこれだったかな。



「え?あ、今いないみたい」




「そっか。」



そういって勝手に自分の怪我の手当てをし始めた優斗。



私はその様子を静かに見守っていた。



そして優斗は自分の手当てが終わり
救護セットを片付けて出ていくかと思ったら
私を何も言わずに手当てしてくれたのだ。




「あ、ありがとう」




「どういたしまして」



この瞬間私は
これから先辛い思いをするとは知らずに
恋をしました。



優しい優斗に。