瑠璃一味のお戯れな学園生活

しかし。

瑠璃ほどの剣の天才を以ってしても、H鋼はまるで斬れない。

細かな傷が、朝から無数に刻み込まれただけだ。

瑠璃だからこそ、柊も刃毀れせずに持ち堪えている。

下手な剣士が鉄に刃を振るえば、一太刀目で刃毀れ、二太刀目には刀が折れているのだろう。

愛刀を駄目にしてしまうかもしれない。

そんな荒行だ。

愛刀を気遣いつつ、だが決して加減する事なく。

瑠璃は刃を振るい続ける。