「龍之介捕まえただっっ!」

ほぼタックルのように、シルヴィが龍之介の腰辺りにしがみ付く。

「うわっ、また捕まっちまったっ」

頭を抱えて叫ぶ龍之介。

「足遅いな龍之介っ、これで何回目の鬼だっ?」

「7回目ですよっ、ホント足遅いですねぇ」

咲花も息を弾ませつつも楽しそうだ。

「おめぇらがすばしっこいんだよっ、ちっくしょお、ソッコー捕まえて鬼やらせてやっからなっ」

言いつつも、龍之介は笑顔だった。