瑠璃一味のお戯れな学園生活

しかし。

「っつう~…」

両腕でしっかりとガードを固めたまま、小さく唸る龍之介。

その腕には、流血さえもたらされていない。

「そんなっ…牡丹一文や紅梅、蘇芳を入れたのにっ」

「いや、痛かったぜ?」

ジンジンと痺れる腕をダラリと下げる龍之介。

「っ…わかった、硬気功ね?呼吸法で肉体を鋼のように硬質化して、刃や弾丸、果ては魔法さえも防ぐっていう…」

そうでもなければ、夕城の斬撃を受けて無事である筈がない。

めのうはまくし立てるが。

「そんなもん使わなくても」

龍之介は不敵に笑った。

「『龍鱗(りゅうりん)』はおめぇの斬撃なんて通さねぇよ」