その頃、掘っ立て小屋。

「どういう事なのっ、龍太郎君!」

「ど、どうもこうも…」

小夜に詰め寄られ、龍太郎は狼狽していた。

「天神学園を卒業してから帰ってくるまでの何年か、龍太郎君は世界中を放浪してたじゃない!その間に…」

「馬鹿言え!」

小夜の言葉に龍太郎は反論する。

「そんな節操ねぇ真似する訳ねぇだろ!」

「じゃあ…」

狼狽は、小夜にも伝染していた。

「一体あの転校生は何なの…?」