「今まで好き放題やってくれたな」

アストレイアの柄を握り締めるシン。

その表情には、己の髪の如く真紅の烈火のような激しい怒りが浮かんでいる。

「『万倍にして返してやる!』」

フルスイングで、アストレイアを振るシン!

渾身の力を込めた、袈裟斬り!

その瞬間。

「!!!!!!!!!」

信じ難い光景。

アストレイアの刃から放たれた剣圧が、衝撃波となって黒爪の全身を飲み込んだ!