瑠璃一味のお戯れな学園生活

その瞬間。

「おっと」

黒爪の手元の指輪を狙って発射したリィのクローリスを、黒爪は容易く回避した。

「!!」

「わかっているよ、勇者のお嬢さん。お前がこの指輪を狙っていたのはな…お前如き小娘の策略など、看破する事など造作もない」

トントンと、自分の頭を人差し指で突く黒爪。

「戦いの年季が違うのだよ、年季が」

「く…っ」

悔しげに歯噛みするリィ。

ネミュレシスの指輪を黒爪から奪う策略は、失敗に終わった。

「そら、この指輪を再びはめたら、今度こそお前達全員死に体にして、人身売買に…」