と。

「……!」

鬼龍が突然立ち止まる。

「何だよ、どうしたんだよ鬼龍」

こんな薄気味悪い場所はさっさと通過してしまいたい。

急かすように言った霸龍闘に対し。

「何か落ちているアル…さっき側溝が光った…」

何故か光を反射した『何か』が気になった。

悪寒を感じていたのも忘れ、側溝に落ちている『何か』を拾おうとする。

片膝をつき、手を伸ばし、その『何か』…ネミュレシスの指輪を拾おうとした鬼龍は。