瑠璃一味のお戯れな学園生活

早く帰らないと、龍娘のお説教が怖い。

そんな軽い気持ちで路地裏に入っていく霸龍闘と鬼龍。

この路地裏は何度か通った事がある。

橘邸に向かう時は、ここを通る方が早く着く。

しかし、こんな暗い時間帯に通るのは初めての事だった。

表現し難い薄ら寒い空気。

夜気とも冷気とも言えぬ気配が、路地裏全体を覆っている。

どちらともなく、言葉少なになる霸龍闘と鬼龍。

龍娘の子で、いつも元気で怖いもの無しの二人が、訳もなく悪寒を感じていた。