瑠璃一味のお戯れな学園生活

映画を観て、お茶とお菓子をお呼ばれして、琴音や玲音も交えて談笑する内に。

「随分遅くなっちまったな」

暗がりを走る霸龍闘と鬼龍。

橘邸を出ると、外はすっかり夜の帳に包まれてしまっていた。

「だから言ったアル、寄り道するなって」

「何だよ、鬼龍だってクッキーパクついてたじゃねぇか」

言い争いながらも足は我が家の方へ。

「霸龍闘」

鬼龍が立ち止まる。

「こっちの路地裏抜けた方が近道アル」

鬼龍は知らない。

それは、以前愛がネミュレシスの指輪を投げ捨てたあの路地裏だった。