瑠璃一味のお戯れな学園生活

まるでピアノ線のような、しなやか且つ強靭な鋼の糸。

深く瑠璃の首に食い込んだそれは、呼吸と共に頚動脈の血流をも止める。

「ぐっ…がっ…!」

指を差し入れて緩めようとする瑠璃だが、深く食い込みすぎた鋼線ではそれも叶わない。

「何、殺しはしない。お前さえ失神させてしまえば、後は手負いの紅月狼と古代竜の娘、容易くボロ儲けだ」

容赦なく瑠璃の首を締め上げる黒爪。

「そんな状態では精度の高い剣撃など放てまい?最早お前は死に体も同然」