突然割って入ってきた声に、黒爪は動きを止めた。
咲花を捕らえる絶好のチャンスだったにもかかわらず動きを止めたのは、突きつけられた殺気があまりにも鋭かったから。
…少年が立っていた。
ガッチリした体格、射殺すような鋭い眼、携えるは冬の刀『柊』。
「…今日はついている」
黒爪は破顔した。
「紅月狼の次は、夕城の次期宗主。生け捕りに出来れば高く売れる」
「…蟷螂の鎌如きに夕城の剣が受けられるか…?」
そう言って夕城三兄妹長兄、夕城 瑠璃は斜に構えた。
咲花を捕らえる絶好のチャンスだったにもかかわらず動きを止めたのは、突きつけられた殺気があまりにも鋭かったから。
…少年が立っていた。
ガッチリした体格、射殺すような鋭い眼、携えるは冬の刀『柊』。
「…今日はついている」
黒爪は破顔した。
「紅月狼の次は、夕城の次期宗主。生け捕りに出来れば高く売れる」
「…蟷螂の鎌如きに夕城の剣が受けられるか…?」
そう言って夕城三兄妹長兄、夕城 瑠璃は斜に構えた。


