箱を開けると、中から漂ってくる甘い香り。

「いい匂い…」

孔雀が思わず呟く。

「甘菓子は女子供の食べるもの…と言いたい所だが、これは食欲をそそられるな」

瑠璃も身を乗り出して箱を覗き込む。

「姉ちゃんのまどれーぬ!おれ、大好きだぁ!」

キャッキャはしゃぐシルヴィ。

「じゃあ私、自販機で何か飲み物買ってきますよ」

「俺も手伝うぜ、咲花一人じゃ全員分持てないだろ?」

シンと咲花が自販機の方へと歩いていく。