「この天神の学び舎で、あの喧嘩祭りの時に一戦交えて…貴様とあの西洋魔術の小僧…二人には我も一目置いている…悪霊をとり憑かせた小僧…辻神とか言ったか…あれは只の小者に過ぎんがな」

人ならざるウワバミぶりで、一升瓶を瞬く間に空にしようとする臥龍。

その手を。

「おい」

翡翠は止めた。

「無茶な飲み方をするな。その体は丹下のものだろう」

「…意外だな、貴様が我の宿主の体を気遣うのか」

「…フン」

翡翠は鼻を鳴らす。

「丹下とは今後も相まみえる仲だ…アル中で戦えぬ体になるなどという、つまらん結末にしたくないだけだ」