瑠璃一味のお戯れな学園生活

「いつ来ても賑やかだねぇ、天神学園は」

参ったな、と言いたげに苦笑いするのは学園長の下平 アルベルト。

相変わらず秘書の愛も一緒だ。

最近、愛はちょっと厳しくなってきた。

秘書としての仕事に遣り甲斐を感じ始めたのか、はたまた使命感に燃えているのか、一分一秒の遅れも許さない。

まぁ彼女のお陰で、多忙な学園長も仕事をこなせている訳だが。

「学園長先生、そろそろお時間です。天空宮学園の方に戻らないと…」

まだ大人びていない甘ったるい声で告げる愛だが。

「ん…今日は少し遅刻させてもらうよ」

愛の制止も聞かず、アルベルトは教師陣の輪の中へと歩いていく。

「折角こんなに桜も綺麗なんだし…愛もどうだい?」