瑠璃一味のお戯れな学園生活

今ここで…?

そんな事言っても、アリスカは何も手にしていないではないか。

龍娘からは、アリスカはスナイパー(狙撃手)だったと聞いている。

愛用のドラグノフ狙撃銃で、どんなに遠く離れた相手でも無力化できたとか。

しかしそのドラグノフさえ、今は持っていない。

「あら、要らないわよドラグノフなんて…霸龍闘君相手なら素手で十分」

アリスカらしからぬ挑発的な言動。

霸龍闘もこれにはカチンときて。

「何だとっ?」

素早くマテバの銃口を向ける!

が、アリスカはそれよりも速く霸龍闘との間合いを詰めて。

「うおっ!」

マテバを持つ手を摑み、霸龍闘の足を払い、同時に後方に押し倒す!

「あいてぇっ!」

尻餅をつく霸龍闘。

怒りに任せて反撃しようとするも。

「!?」

手にしたマテバには、バレル(銃身)がなかった。

目の前のアリスカの手の中に、分解されたマテバのバレルが握られていた。