「世界を救った家系?」

「何だそれ!世紀末救世主伝説かっ?」

『世界を救う』と聞いて『勇者』ではなくそういう発想をする辺り、流石武道家の子供である霸龍闘と鬼龍。

菜野人も好きだが、そっちも好きらしい。

何?

最近の天神はレトロ漫画ブームなの?

「まぁ」

虎次郎がポケットに両手を突っ込む。

「まだまだお前らも、ゲームで言ったらレベル5とかその程度だ。世界を救うには程遠い。当分はドングリの背比べだろうよ」

「何を言うか!私の方がめのうちゃんやリィより強いアル!」

「そうだ!俺はその鬼龍よりも更に強い!」

「抜かしたな霸龍闘!銃を抜け!ここで雌雄を決してやるアル!」

「言ったな鬼龍!お前乳だけじゃなく態度もデカイな!」

「ちちちちちちち乳は関係ないアル!」

「知ってるぞ!こないだクラスの男子と大立ち回りしてた時に乳がデカ過ぎて制服のボタンが四つ飛んでたろ!」

「なななななな何故その事をっ?」

「天スポ(天神スポーツ。学園新聞部発行のゴシップ紙)の部員が激写してたぞ」

「天スポ潰すアル!」

あーうるせっ、うっるっせっ。