瑠璃一味のお戯れな学園生活

テンション上がりきって走り回っている内は良かったが、ハタと我に返ると、ここがどこなのか場所の把握が出来ていない事に気づく。

中途半端な広さではない夕城邸。

小さなシルヴィにとっては、ちょっとした迷路だ。

キョロキョロと辺りを見回すが、シンやリィは勿論、咲花の姿すらない。

いつしか勢いもすっかりナリを潜め、トテトテと頼りない足取りで廊下を歩く。

「兄ちゃん」

返事はない。

「姉ちゃん」

返事はない。

「ひぐ…」

寂しくなってしゃくり上げそうになった時だった。