自身の稽古を終え、暗くならないうちに帰れよと、初等部かるてっとを家までそれぞれ送って行った後、龍之介は夕城邸に戻る。

腹減ったなぁ、今日の晩飯は何だろうなぁと、ドスドス廊下を歩いていると。

「お?」

夕城邸敷地内の道場、孔雀、琴子、久遠の三人が正座していた。

琴月流の稽古らしい。

どれどれ、今日もイチャラブ稽古しているのか?

龍之介は道場の入り口に凭れ掛かって、様子を見る。