瑠璃一味のお戯れな学園生活

「何ですの、このチャラいイベントは」

呆れたように、溜息をつくのは琴子。

「菓子配ってガキどもを餌付けするだけですの?全く、欧米人のやる事は分からないですの。琴月流だって、南蛮人が介入してくるから今の形になってしまいましたの」

金髪、金の瞳の割に、琴子は攘夷派なのだろうか。

とはいっても、天神学園にいるどんな人種とも仲良くやっているようだが。

ツンデレだけど。

「まぁまぁそう言わずに」

久遠の声がして、ムッツリした顔で振り向くと。

「はい、あーん」

クッキーを口許に寄せられて、琴子、ドキンとする。

「な、嘗めてますのっ?私の方が年上ですのっ!あーんとかっ!」

「でもサイズ的には僕の方が年上に見えますよ?きっと」

「私がちっちゃいからって馬鹿にしてますのっ?」

「いえ、ちっちゃくてお人形さんみたいで可愛いと思ってます」

「かわっ…!」

かぁあぁ…と赤くなる琴子。

「はい、あーんっ」

爽やかな笑顔で口許にクッキーを寄せられる琴子。

「っっっっ…」

パクリと咥える彼女もまた、久遠に餌付けされつつあった。