瑠璃一味のお戯れな学園生活

「奏多ちゃん、貴女はお姫様っぽいイメージを生かしつつ、姫路城の天守に住んでいたとされる妖姫『長壁姫』なんてどうっ?」

年に一度だけ城主と会い、城の運命を告げるという妖怪だ。

「マニアックなチョイスですね…」

奏多苦笑い。

「咲花ちゃんは王道なヘルハウンド、肉球付いた手袋にわんこ耳、フサフサの尻尾付けて、モフる側からモフられる側へ!」

「流石シルフィア先生、私のツボを分かってますね!」

咲花ご満悦。

「シルヴィちゃんは、ここは敢えてチープな着ぐるみ風のドラゴンよ、フードになってる角付きのドラゴンの可愛い被り物をすれば、マスコット感倍増よ!」

「ますかっと!おれ果物好きだ!」

勘違いしてるけど、ここはスルーの方向で。

「最後!野菊ちゃんは猫娘なんてどうかしら?奔放で人懐こい性格と、しなやかな体つきの野菊ちゃんにぴったり!猫耳と申し訳程度に体を隠せる白い毛の衣装を作ってあげるわん♪」

「わぁいっ、有り難うシルフィア先生!」

喜んでないで『申し訳程度に体を隠せる』のとこにツッコめ野菊。

「え?男子の衣装?知らないわよそんなん」

可愛い女の子にしか興味のないシルフィア…。