瑠璃一味のお戯れな学園生活

琴月の稽古に参加するのは、一応琴月門下生という事になる久遠、夕城流と琴月流の掛け持ちで大忙しの孔雀、正規の琴月剣士の琴子。

自身の稽古が終わって暇なので、茶化すつもりで龍之介も座って見ている。

孔雀が四季と狂奏丸を傍らに置き、正座して見守る中。

「それでは始めますの」

琴子が酷奏丸を手に立つ。

とはいえ、バリバリの新参者の久遠相手に抜刀する訳にもいかない。

酷奏丸は鞘に納めたままだ。

対する久遠は、自前の竹刀。

刀なんて、この間の黒爪との一件で持っただけ。

愛刀だって持っていない。

それでも。

「よろしくお願いします!」

真剣な表情で、溌剌と一礼する久遠。

(う…ちょっと見惚れますの…)

琴子、そんな事思ったり思わなかったり。