「モタモタしてっと、ガッコ遅刻しちまうからな。遅刻したら七星がうるせぇからよ」

ここは早々に配達を済ませたい所。

龍之介は牛乳瓶を背負ったまま、何と活歩で高速歩法!

「うわああああ、早過ぎるよ龍之介!」

久遠がまたも目を丸くする。

「お、龍之介君、今朝も元気いいね」

「今日は配達遅いじゃない、もしかして寝坊?」

口は悪いが元気のいい龍之介は、『牛乳配達の小僧』として夕城家近隣では有名だ。

「悪ィ悪ィ、ちょっとボケてて忘れちまってた」

苦笑いしながら、龍之介は久遠と共に牛乳配達を終える。