瑠璃一味のお戯れな学園生活

「おはようございます!」

朝も早よから、元気のいい挨拶。

「琴子さん、ちょっと出てみてもらえますか」

こはくが言う。

「な、何で私が出なきゃならないんですの…」

そう言う琴子の金の瞳は、誰が訪れたか理解しているのか、バタフライで泳ぎまくる。

「ほら、僕は朝食の用意で忙しいですから」

そう言って食卓に並ぶ料理は、どう数えても家人の分より一人分多い。

「御免下さーいっ」

元気な声が、玄関から聞こえる。

「ほらほら、お客様をお待たせするといけませんから」

「ま、全くもうっ!」

渋々を装いたい琴子だが、廊下を進むその足は小走りだった。

…玄関先から声が聞こえる。

「何でわざわざ朝飯前に来やがるんですの!学校で会えばいいじゃないですの!」

「いえ、少しでも早く琴子さんに会いたくって…」

「なななな何を言いやがりますの!早く学校へ行けですの!…………朝食を食べたら」