「って何しやがる奥方っっっっ!」

頭皮にまで刃が達していないのは、寸前で龍之介が白刃取りした為。

「凄いですよ龍之介さん、無刀取りの最高峰と言われる真剣白刃取りを、寝ている無覚醒の状態で成功させるなんて。これは歴史の長い夕城流の中でも快挙と言「あんたが朝から殺そうとするからだろがこの天然女房がっっっっっっ!」

「いえ、僕は龍之介さんに、朝ご飯の準備が出来たから知らせようと…」

「暴力的に起こすにしても、鍋耳元で叩く程度にしてくれっっっっ!」

こうやって龍之介は、日々鋭敏な危機察知能力を鍛えられている。