「あ、野菊来てるだ!」

シルヴィがトテトテと駆けてくる。

「シルヴィちん、今日も可愛いねー♪ほら、お土産持って来たよ」

「甘ぇ匂いするだ!それ何だか?食えるもんか?」

「大学芋だよぉ、甘くて美味しいよぉ?」

「だいがくいも?食うと頭よくなるだか?」

そりゃあ是非龍之介やシンに食わせときたいですね。

シルヴィに手を引っ張られて、野菊は奥に通される。

「ありゃ?野菊じゃねぇか」

奥の部屋では、シンがバランスボールの上で逆立ちしていた。

先日主治医の先生に完全敗北を喫したらしく、再修行の真っ最中だ。