立ち上がり、事務机に立て掛けていた己の愛刀…酷奏丸(こくそうまる)を手に取り、スラリと抜いた。

露わになる黒い刀身。

「貴方は狂奏丸に憧れてるんじゃない…『魅入られてしまった』だけですの」