「…ま」

瑠璃は溜息をつく。

「戦にもしもは有り得ない事…今回はたまたま俺達が優勝できた…飛び抜けて俺やシンが強かった訳ではない…好機が重なり、俺達が頂点に立てたというだけだ」

しかしその好機を手繰り寄せたのも、日々の修練かあればこそ。

努力は嘘をつかない。

少なくとも、天神学園を努力した者が馬鹿を見るような場所には、理事長がさせません。

「そんな事より飯にするぞ。こはくの料理が冷める」

翡翠の言葉で、夕城の人々は食卓につく。