瑠璃一味のお戯れな学園生活

夕城邸の夕食。

流石にタイマントーナメント当日の夜は、龍之介と兄妹全員、胃がお粥以外を受け付けないほど弱っていたが、翌日ともなると随分回復した。

今夜のメニューは、こはく特製ハンバーグだ。

「るー君優勝したし、くー君は狂奏丸を使いこなせるようになったし、お目出度い事尽くめだからね」

こはくがにこやかに笑うが。

「めのうは負けたよ?」

「俺も負けたぞ」

めのうと龍之介が水を差す。

「……さ、食べよう!」

「無視かい」

龍之介がツッコむが。

「小さい事をグズグズ抜かすな」

腕を組んだまま翡翠が言う。

「負けたのが悔しければ、より一層精進すればよかろう。少なくとも我が宿敵は、俺に敗北した後も包帯塗れのままで修練を続けていたぞ」