瑠璃一味のお戯れな学園生活

瑠璃は真っ直ぐにシンを見る。

そして。

「お前は凄い男だな、シン」

仏頂面の瑠璃が、戦いの最中に顔を綻ばせた。

「決して辛抱できる痛みではあるまい…そんな俺の斬撃を受けながら、受けたのが自分でよかったと言い切れる…お前は本当に『守護する者』なのだな」

「…シスコンとも言われるけどな」

痛みに顔を顰めながら笑うシン。

「けど、捌くだけが勇者の剣じゃないぜ。防いでばかりじゃ大切な人は守れないからな」

二刀を構えるシン。

持ち味のスピードを駆使して。

「はぁぁあぁあぁぁぁあっ!」

瑠璃に斬撃を見舞う!

上段からの二連!

上下からの斬り上げと唐竹!

左右横薙ぎ!

×を書くかのような袈裟斬りと逆袈裟!

変幻自在の二刀斬撃が、瑠璃に迫りくる!

最後は。

「そりゃあぁぁあぁぁぁっ!」

アストレイアを一刀に戻し、一筆描きで星の形を描く複雑な軌道の斬撃!