瑠璃一味のお戯れな学園生活

「鬼龍」

そんな彼女の後頭部に、龍娘が空手チョップ。

「生意気抜かすな。未熟者が千年早いわ」

「あいたた…ごめんアル老師…」

微笑ましいやり取りも見せつつ。

「それでは、準備はいいな?」

龍娘が間に立つ。

「勝負…はじめっ!」

合図の声と共に、試合が始まった。

決勝への切符最後の一枚をかけた戦い。

アストレイアを抜くシン、拳を握り締めて構える鬼龍。

緊迫した空気が、すぐに会場全体を包む。

天神学園で初めて戦った時は、相手の出方も読む事なく、お互い無鉄砲に飛び出していった。

あれから修行を重ね、二人とも熟練の戦士へと成長した。

手の内の分からない相手に無謀に仕掛けるほど、愚かでは…。

「ハイヤァッ!」

ないと思っていたのだが。