瑠璃一味のお戯れな学園生活

あれから数ヶ月。

シンと鬼龍は、再び相見える事となる。

天神学園で武を志す者ならば誰もが夢見る、タイマントーナメントの舞台で。

「リィの敵討ち…って事になるのかな」

リング上、向き合った鬼龍に対してシンは言う。

まぁ敵討ちなどといっても、憎悪は全くない。

正々堂々戦って鬼龍が勝ったのだ。

それを恨む気持ちなどあろう筈もない。

これに関しては、霸龍闘の方がよっぽど鬼龍を恨んでいるくらいだ。

「まぁ霸龍闘とは年がら年中喧嘩しているから、気にしなくていいアル」

軽く体をほぐしながら笑う鬼龍。

…年頃の娘なのに、その体中に火傷や銃創。

リィとの試合で負った傷だ。

正直気の毒に思う。

だが。

「何アルか、その顔は」

鬼龍はムッとシンを睨んだ。

「怪我こさえたって平気アル!女が相手だから手加減しようなんて考えてるなら、この場から立ち去れっ!」

激怒する鬼龍の姿は、どこか龍娘を彷彿とさせた。