瑠璃一味のお戯れな学園生活

羅漢銭を放った直後に、霸龍闘は動いていた。

瑠璃の動きの先の先を読め。

奴は羅漢銭を啄みで斬る。

だがあのダメージだ、啄み直後に隙が生じる。

そこを、システマの体術で仕留める!

活歩で間合いを詰め、瑠璃の懐に飛び込む!

しかし!

「!?」

目の前から瑠璃が消えた。

縮地による回り込み?

いや…。

「上かっ?」

見上げる霸龍闘。

「御名答」

瑠璃はその重傷の体をおして、跳躍していた。

「そしてこれで終いだ」

瑠璃は上段からの連続斬りを放つ!

霰(あられ)。

高速で繰り出すので全て回避するのは至難の業。

切り刻まれる霸龍闘の体。

最後は。

「有り難う…霸龍闘(とも)よ」

床に薙ぎ倒す勢いの強烈な刺突、象牙を霸龍闘の胸板に叩き込む!

頑丈なリングにめり込む霸龍闘の体!

舞い上がる埃がおさまる頃、霸龍闘は完全に失神していた。