瑠璃一味のお戯れな学園生活

過去幾度となく繰り返した決闘の中でも、瑠璃はまともに霸龍闘の射撃を食らった事はなかった。

それだけ瑠璃と霸龍闘の実力は拮抗していたという事なのだが、遂に。

遂に霸龍闘の射撃は瑠璃を捉えた。

ガンマンの神髄を開眼した事で、飛躍的に実力を増したか。

焼けるような痛みが、瑠璃を襲う。

それでも弾丸が内臓に達していなかったのは、瑠璃の鍛え上げられた腹筋があったからこそ。

「マジかよ…357マグナム弾の至近弾だぜ…?」

立ち上がろうとしている瑠璃の姿に、霸龍闘が驚愕する。

老師も閻魔の旦那も化け物だが、こんな身近にもう一匹化け物がいた。

「お前本当は人外なのか?瑠璃…」

「……いや…」

ゼェゼェと呼吸を荒げながら、瑠璃は立ち上がった。

「俺は夕城の次期宗主だ…」