なのに、絆創膏だらけ包帯だらけで、和気藹々と食事する瑠璃一味。

敗者が勝者に飲み物を注いでやり、勝者が敗者におかわりを注文してやる。

殴った事、斬った事に恨み言を言う奴なんて、誰もいない。

シルヴィだったら、五所川原のぬいぐるみとフルーツポンチを買ってくれるまでは、絶対に許してやらないだろうに。

みんなよく笑っていられる。

そして、この一時間の休憩が終わったら、またみんなは殴り合い斬り合いを始める。

仲良しなのに。

誰も恨んでないのに。

その事が、シルヴィにはどうしても理解できない。

「リスペクトなんだよ、シルヴィ」

孔雀がまた難しい事を言った。