瑠璃一味のお戯れな学園生活

「っ!」

すかさず活歩を発動させ、後方に跳ぶリィ。

もう少しでまともに食らう所だった。

龍娘、そしてリィの師でもある拓斗も得意とする猛虎硬爬山。

直撃は避けたい。

「前言撤回…よく学習している…」

鬼龍の成長ぶりに舌を巻くリィ。

早川兄妹でも、霸龍闘は成長著しいものの、鬼龍は目に見えた進歩がないように思っていた。

恋に遊びにかまけて、修行を怠っていたのだとリィは思っていた。

瑠璃一味の中で、一番サボっていたのは鬼龍だと。

その評価を悔い改める。

目に見える努力だけが修行ではない。

大技の習得だけが修行ではない。

鬼龍は、地味ながらも基礎から鍛え直していたのだ。

「にゃんにゃん先生みたいに…お腹出して寝てばっかりだと思ってた…」

「「おい」」

母娘が同時にツッコむ。