瑠璃一味のお戯れな学園生活

「……」

これを機に攻め込む事もせず、孔雀は四季をダラリと下げたままで棒立ち。

「ねぇ、シン」

孔雀は真っ直ぐに、目の前の少年を見る。

「僕がシンを斬ったりしても、友達でいてくれるかい?」

「え?」

思えば、意味深な問いかけだった。

この試合で、峰打ちではなく刃を返した斬撃を放っても、恨まないでいてくれるかという問いかけだと思った。

「真剣勝負だからな。怪我したって仕方ねぇ。俺だってそのくらい覚悟の上でこの試合に臨んでる。気にする事ねぇよ」

「……」

長い睫毛を伏せ、目を閉じる孔雀。

彼は。

「有り難う」

四季を納刀し、代わりに黒き刃を抜刀した。